使節団は、外務省、上下両院、造兵廠、病院、動物園などを訪問した

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日本使節団に関するタイムズ紙の記事を追ってみる。

5月3日(土)-

使節団は昨日、外務省にラッセル外務大臣を表敬訪問。将軍の書簡を女王へ渡したことを外相が使節団に伝達。万博の開会式への招待に対して使節団が外相に謝意。外務省を辞し宿舎に戻ると、使節団の要請通り旗が掲げられていた。白地に朝日を意味する赤い円が描かれている日本の国旗だ。使節団は36人。訪欧の目的は開国に伴う港の開港を漸進的なものにすることを

諸外国に要請すること。イギリスには約一ヶ月滞在予定。

5月6日(火)-

土曜日はストランド街の時計職人を訪問、時計を購入。日曜日の午後は動物園を訪問。月曜日は午前中、銃製造業者を訪問。強い関心を示す。機械に対する関心は強く、飽くことなく展示品を見ていた。午後、下院と上院を訪問。上院の壮麗な建築には特に驚嘆した模様。英和辞書を携行、英語の理解に努める随員も多い。英国の生活に適応し、イギリス紳士とほとんど変わらない。

5月8日(木)-

昨日は列車でロンドンを離れウールウィッチの造兵廠と駐屯地を訪問。駅から造兵廠までの沿道で多数の住民が歓迎。冷静沈着で抑制された一行の佇まいは、行く先々で人々に尊敬の念を呼び起こした。一行の中にメモに取る二人の人物がいた。速記術のように驚くべき速さで眼に入るものを書き止め、感想を記し、将来のために役立てようとしていた。

5月9日(金)-

使節団の中の5人の医師がキングズ・カレッジ病院を訪問。病院内の薬局では長い時間を費やす。特に錠剤を作る機械には驚いた模様。患者や食事を運ぶための水力リフトには大きな関心を持った模様。同病院は外国人の訪問を受けた最初の病院との名誉を得ることになった。

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